クラフト
トニック
Prologue
トニックウォーターを再定義
つくり手の髙橋が幼い頃を過ごした埼玉の実家は、ビール工場と目と鼻の先に位置し、窓を開ければホップの香りを感じる環境だった。
そんな髙橋が酒類販売店に勤めたのは最早必然だったのかもしれないが、そこで運命的な言葉を耳にした。
「トニックウォーターは汎用性がなく市場成長性のない飲み物だ」
本当にそうだろうか。
兼ねてから「独特なほろ苦さと、何とも言えない美味しさ」の魅力に惹かれていた髙橋は、市販品を見つけては手当たり次第に試し飲みを行った。
時が過ぎ、
「自分の手で美味しいトニックウォーターは作れないのか」
そう考え、有りとあらゆる言語でトニックウォーターの作り方と成分について調べ上げた。
その結果「キニーネ」なるものがトニックウォーターの核であり、クセになる味の正体だと知るも、日本国内では入手困難なものだった。
諦めかけたその時、
東京の下町でチョコレート製造業を営んでいた祖父母のことが思い出された。
高級品だったチョコレートに工夫を加え、手頃で身近な菓子へと変換した。
祖父母はチョコレートを再定義したのだ。
このエピソードに触発され、髙橋は「日本国内で手作りしたトニックウォーター」へと再定義することを思いつく。
それは新たな道を切り開いた瞬間だった。
特徴的な“苦味”を置換
元々、「キニーネ」の成分がマラリア薬として効能を持つことから誕生したトニックウォーター。
その特徴的な苦味を、「ホップ」と「柑橘果皮」で再現してみました。
ニッポンのトニック
厳選した国産柑橘と国産ホップを使用。
ホップに柑橘、数種のスパイスとブラウンシュガーを原料に使った日出ずる国”ニッポン”発のトニック。